ギャル&エロゲーのアニメ化が当たり前のようになってきた昨今。
いずれも原作がゲームであるが故に、マルチシナリオという性質上、特定のヒロインのルートだけを描く事は叶わず、どうしてもハーレム的、あるいは多角関係的な展開が多いのですが、良く考えてみると実に都合の良すぎる話です。
普通考えてみれば、主人公が二股三股掛けていたら、温厚なヒロインだってブチ切れます。ときメモでは爆弾システムでその辺りをちゃんと演出的に処理しているわけで、それぞれが全く干渉出来ない平行世界でもない限り、二股なんて許されません。
それにもかかわらずアニメでは、全ヒロインとのエピソードを消化するためにハーレム展開が当たり前のようになってしまい、主人公が縦横無尽というか三面六臂な活躍をするようになり、それ故に主人公の持つキャラクター性が原作と異なってしまった、なんて笑えない話もあったりします。
つーか、いい加減こういう展開は、もう無理ですわ。シリーズ構成は考えているんでしょうけど、無理に詰め込もうとするから歪みが生じ、そこから原作との乖離が始まってしまうんですよ。もともとピンでクリアする話なのに、ヒロイン全員をまとめてしまうから、破綻してしまうのでしょう。
だったら、それを否定してしまえばいい。そこから始まったのでしょう。
つまり、ハーレム展開に対するアンチテーゼみたいな意識がアニメスタッフの中に芽生えきて、マルチシナリオの原作を一本道に再構築するくらいなら、マルチシナリオのままアニメ化して、話のクォリティを下げない事を考えるようになったのでしよう。
今回、キミキスでヒロインそれぞれに彼氏を用意したのは、原作のクォリティをアニメで維持するための手段と考えると、最善の演出と言えると思います。もとより、本来プレイヤーキャラに個性など無い訳で、だったらヒロインのストーリーに沿った主人公を用意すれば、原作のシナリオとの解離性は極力抑えられるはずです。
無論、必ずしもクォリティが維持出来る保証はありませんが、少なくともハーレム化による弊害は無くなります。マルチシナリオの話を映像化するにはやはり、一本化よりそれぞれの話を独立させる事こそが、本来あるべきアニメ化なのだと思います。
もっとも、アニメ化でのこの手の手法は今に始まった訳ではなく、ヒロイン別に製作した「同窓会」や、主人公そのものを無くしてヒロイン限定のストーリーにした「センチメンタルグラフティ」など、試行錯誤の跡は確かにありました。それでも今回みたいにヒロイン別の彼氏を用意するまでには至りませんでした。
故に、今回の手法が、今後のマルチシナリオゲームのアニメ化に対する試金石になるのは間違いないとは思いますが、果たしてアニメスタッフ側が最後まで貫けるかどうか、ちと微妙な気もします。
で、そう考えるうち、先日話題になった「スクールデイズ」という作品が、かなり過激な展開ではありましたが実は、ハーレム展開に対するアンチテーゼがテーマになっているのではないか、と気付きました。
あの誠の死に誰も同情しないのは、そう言ったご都合主義な話に対して皆が抱いていた疑問や不満が噴出したのでしよう。そして本来あるべき結末を提示した事で、残酷な演出すら寛容出来たのだと思います。
糸冬
2007/10/11(Thu)
トラックバック(0)
コメント(6)
▲
都合よすぎる話で何が悪いのでしょうか?
ギャルゲとは、そういうものです。
リアリティを求めてはいけない部分があるんですよ。
ロボットが戦争したり、魔法や超能力をつかったりする物語にはリアリティがあるんですか?
なんでもリアルにすればいいというものではないと思います。
名前 : いちげん
URL 2007/10/11(Thu) 削除 ▲
リアルとかそういう観点じゃなくてアニメ作品としてストーリーを破綻させないように、なおかつ原作の持ち味を活かすという観点なんじゃないの?
ただ、髪の色が赤いとかは原作無視なのでやめてほしかったとか、そういうのはありだと思いますが。
名前 : ぱ
URL 2007/10/11(Thu) 削除 ▲
キミキスのコミックス(東雲版)や同窓会のように、『ヒロインごとに作品を一から作る』っていうのはご都合主義全開のハーレム展開でやられるよりは好感が持てます
その代わり、各ヒロインが出てくる割合が極端に削られてしまう欠点があるんじゃないかなと思います
今回のキミキスアニメ版は見てないので詳しいことは知りませんが、『ヒロインごとに新しい彼氏を作る』というのは面白い発想だと思いますし、今後もこういったアニメが出てくるのはいい事だと思います
しかし、現状で賛否両論というか、極端に否定派が多いため今回でうち消えとなる可能性もありますが……
ただ、原作をプレイした方に言わせればゲーム内で『主人公=俺』っていう一種の『妄想』や『幻想』を抱いてしまった以上、『他のキャラには感情移入ができない』という事になるんだと思います
また、その状態で『別に用意した彼氏が自分のお気に入りのヒロインと(ry』という事になった場合、一種の『NTR』と同じだと考えてしまうんじゃないのでしょうか?
そんな彼らの純真な心を1から変えるっていうのは時間がかかると思いますから、しばらくの間こういったアニメは色々な意味で難しいんではないでしょうか……
(´-`)。oO(NTRゲーマーにしてみればこんなの序の口だぜっていうのは内緒(ェー )
以上、駄文長文で申し訳ありませんでした
最後に……
そういえば、この間発売されたほしフル(18禁)でもサブキャラ(男)が攻略ヒロイン以外の別ヒロインと付き合うってことでもめたことがあったなぁと(ぇ
名前 : mochu
URL 2007/10/11(Thu) 削除 ▲
スクイズがハーレム展開のアンチテーゼってのは、えらい穿った見方だなぁ、と思った。というか、恋愛AVGのアニメ化に関する考察に引っ張られて勘違いしてるかな、と。
いや、この感想はその文からそちらの「ハーレム展開」の定義が理解できてないゆえ(の私の思い込み)ですね、これは。
アニメ版スクイズの誠がああなった原因は、己が下半身の本能の赴くまま無節操に肉体関係を展開した、いわゆる多股展開(しかもかなり悪質な)のせいであって、ハーレム状態のせいじゃないよな、と言うのが私の認識。
多股がハーレムだというなら、主人公が取り巻きの異性に対し(下心は別にして)恋愛感情もなく肉体関係も要求していないものはハーレム展開じゃないのか、と。藍蘭島とか。多股もハーレムの一種だろというなら、じゃあ「ハーレム展開のすべて」ではなく、「多股展開で楽園築きながらなぜかヒロインがその状態を(程度はどうあれ)許容してしまう超展開」(ラブコメや恋愛物から大きく外れるけど、エロゲのランスシリーズってそうですよね)へのみのアンチになります。逆に「多股かけられている側が他の"関係"を知らない、またはまったく許容していない状態」は果たしてハーレム展開なのか、という疑問も。
個人的結論から言えば、ハーレム状態と多股状態は平行して存在できる、まったくの別の属性だと思います。
多股展開の結末としては、アニメ版の誠のような結末は割とポピュラーです。言葉様の覚醒とその後の行動がステキなだけで。
スクイズは学園恋愛物へのカウンター(色恋沙汰で人が死ぬ)にはなっても、ハーレム展開へのアンチテーゼにはならないでしょう。
あえてアンチテーゼと言うなら、一見普通に見えながら「ヤれる女がいたら肉体関係持たないほうがおかしいだろ! 彼女とかいても!」という行動をとる少年・誠という主人公が、ラブコメに多い「我慢強い」(いわゆる童貞脳?)主人公へのそれになっている、ですかね。でもこれは、ハーレム展開に限った場合の話ではないですよね。
名前 : Mt.reliance
URL 2007/10/12(Fri) 削除 ▲
で、キミキスのどこがハーレムじゃなくなって、ストーリーの破綻がなくなってるの?
名前 : ななしさん
URL 2007/10/14(Sun) 削除 ▲
既に赤いのがハーレム化するのが今後のあらすじで決定してるけどね
名前 : ぽんちょ
URL 2007/10/26(Fri) 削除 ▲